皇子みこはかくてもいと御覧ぜまほしけれど、かゝるほどにさぶらひ給ふ・例れいなきことなれば、まかで給ひ・なんとす。何事なにごとかあらんともおぼしたらず、さぶらふ人々の泣なき惑まどひ、うへも御涙なみだのひまなく流ながれおはしますを、あやしと見みたてまつり給へるを、よろしきことにだに、かゝる別わかれの悲かなしからぬはなきわざなるを、ましてあはれに言いふかひなし。