Gosenshu 12: Difference between revisions
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* 古今和歌六帖2328・かざし・伊勢. Third line きみがゆかば. | * 古今和歌六帖2328・かざし・伊勢. Third line きみがゆかば. | ||
* 伊勢集13 (see previous). Third line 君がこば(II). | * 伊勢集13 (see previous). Third line 君がこば(II). | ||
* | * 奥義抄 古来風体抄(初撰本) 色葉和難集 五大歌枕集 歌枕名寄 | ||
* 源氏注(とこなつ、こちょう、若菜上、しいがもと) | * 源氏注(とこなつ、こちょう、若菜上、しいがもと) | ||
Revision as of 18:19, 12 October 2026
808
女につかはしける
贈太政大臣
(100v) ひたすらに いとひはてぬる 物ならば よしのゝ山に ゆくゑしられじ
- 女に] ひとのもとに(堀・雲・坊)
- ひたすらに] ひたぶるに(中・安・坊・正)、とにかくに(久)
- しられじ] しらせじ(堀)
- ひたすらに
- 「徹底的に...しまう。すっかり...しまう」(全釈)
- いとひはてぬる
- 「我を、一向にいとひはてたらば」(八代集抄)
- 吉野の山
- A place where people often retreat from the world (八代集抄). See KKS 950.
- ゆくゑしられじ
- 「行方を知られないつもりだ」(新大系)
--
In the Ise-shu this exchange comes after GSS 830-831. According to that, Tokihira was actually on a 5 day sutra listening visit in Nara, 興福寺.
This is not a serious declaration of love, but simply a haikai-like poem sent to Ise who was known for her poetic skill (全釈).「そうならないよう、嫌わないでほしいとの心」Ise probably knew that Tokihira wasn't serious(新注)
Other sources:
- 伊勢集 (a variety of prose prefaces of basically the same info, part of a longer poem tale). First line ひたぶるに(II, III) このをとこ、御心のつらければよしのへなむまかるとて is SKKT preface
- 古来風体抄(初撰本) 五代集歌枕 歌枕名寄(山) 雲玉集
809
返し
伊勢
わがやどゝ たのむ吉野に 君しいらば おなじかざしを さしこそはせめ
- 君しいらば] 君しこば(堀*)、君もこば(雲・安・奥義)
--
- おなじかさじ
- 「狩するに鹿にみえじとて柴などを折りてまえにたつるなり」(奥義抄、僻案抄)Ogisho cites a SIS poem that associates it with thieves as well, and also cites GSS 1220 with a possible 隠す meaning.「或抄云...同じく柴の庵を結てゐんと也」(八代集抄)
Other sources:
- 古今和歌六帖2328・かざし・伊勢. Third line きみがゆかば.
- 伊勢集13 (see previous). Third line 君がこば(II).
- 奥義抄 古来風体抄(初撰本) 色葉和難集 五大歌枕集 歌枕名寄
- 源氏注(とこなつ、こちょう、若菜上、しいがもと)
remainder
題しらず よみ人も 八一〇|八一一紅に袖をのみこそ染めてけれ君をうらむる涙かかりて つれなく見えける人につかはしける 八一一|八一二紅に涙うつるとききしをばなどいつはりとわが思ひけん 返し 八一二|八一三くれなゐに涙しこくは緑なる袖も紅葉と見えましものを あひすみける人、心にもあらでわかれにけるが、年月をへてもあ ひ見むとかきて侍りけるふみを見いでてつかはしける 八一三|八一四いにしへの野中のし水見るからにさしぐむ物は涙なりけり 思ふ事侍りて、をとこのもとにつかはしける 八一四|八一五あまぐものはるるよもなくふる物は袖のみぬるる涙なりけり 方ふたがりとて、をとこのこざりければ 八一五|八一六逢ふ事のかたふたがりて君こずは思ふ心のたがふばかりぞ あひかたらひける人のひさしうこざりければつかはしける 八一六|八一七ときはにとたのめし事は松ほどのひさしかるべき名にこそありけれ 題しらず 八一七|八一八こさまさる涙の色もかひぞなき見すべき人のこの世ならねば 女のもとにつかはしける 八一八|八一九住吉の岸にきよするおきつ浪まなくかけてもおもほゆるかな 返し 伊勢 八一九|八二〇すみの江のめにちかからば岸にゐて浪のかずをもよむべきものを つらかりける人のもとにつかはしける 八二〇|八二一こひてへむと思ふ心のわりなさはしにてもしれよわすれがたみに 返し 贈太政大臣 八二一|八二二もしもやとあひ見む事をたのまずはかくふるほどにまづぞけなまし 題しらず よみ人も 八二二|八二三あふとだにかたみにみゆる物ならばわするるほどもあらましものを 八二三|八二四おとにのみ声をきくかなあしひきの山した水にあらぬものから 秋ぎりのたちたるつとめて、いとつらければ、このたびばかりな んいふべきといひたりければ 伊勢 八二四|八二五秋とてや今は限の立ちぬらんおもひにあへぬ物ならなくに 心の内に思ふことやありけん 八二五|八二六見し夢の思ひいでらるるよひごとにいはぬをしるは涙なりけり 題しらず よみ人も 八二六|八二七白露のおきてあひ見ぬ事よりはきぬ返しつつねなんとぞ思ふ 人のもとにつかはしける 八二七|八二八事のははなげなる物といひながらおもはぬためは君もしるらん 女のもとにつかはしける 朝忠朝臣 八二八|八二九白浪の打ちいづるはまのはまちどり跡やたづぬるしるべなるらん 女につかはしける 大江朝綱朝臣 八二九|八三〇おほしまに水をはこびしはや舟のはやくも人にあひみてしかな 伊勢なん人にわすられてなげき侍るとききてつかはしける 贈太政大臣 八三〇|八三一ひたぶるに思ひなわびそふるさるる人の心はそれぞよのつね 返し 伊勢 八三一|八三二世のつねの人の心をまだみねばなにかこのたびけぬべきものを 浄蔵くらまの山へなんいるといへりければ 平なかきがむすめ 八三二|八三三すみぞめのくらまの山にいる人はたどるたどるも帰りきななん あひしりて侍りける人の、まれにのみ見えければ 伊勢 八三三|八三四日をへても影に見ゆるはたまかづらつらきながらもたえぬなりけり わざとにはあらず時時ものいひ侍りける女、ほどひさしうとはず 侍りければ よみ人しらず 八三四|八三五高砂の松を緑と見し事はしたのもみぢをしらぬなりけり 返し 八三五|八三六時わかぬ松の緑も限なきおもひには猶色やもゆらん ただふみかはすばかりにて、年へ侍りける人につかはしける 八三六|八三七水鳥のはかなきあとに年をへてかよふばかりのえにこそ有りけれ 返し 八三七|八三八浪のうへに跡やは見ゆる水鳥のうきてへぬらん年はかずかは せうそこつかはしける女のもとより、いなぶねのといふことを返 事にいひ侍りければ、たのみていひわたりけるに、猶あひがたき けしきに侍りければ、しばしとありしをいかなればかくはといへ りける返ごとにつかはしける 八三八|八三九流れよるせぜの白浪あさければとまるいな舟かへるなるべし 返し 三条右大臣 八三九|八四〇もがみ河ふかきにもあへずいな舟の心かるくも帰るなるかな いとしのびてかたらふ人の、おろかなるさまにみえければ よみ人しらず 八四〇|八四一花すすきほにいづる事もなきものをまだき吹きぬる秋の風かな 心ざしおろかに見えける人につかはしける なかきがむすめ 八四一|八四二またざりし秋はきぬれどみし人の心はよそになりもゆくかな 返し 源是茂朝臣 八四二|八四三君を思ふ心ながさは秋の夜にいづれまさるとそらにしらなん ある所に、近江といふ人をいとしのびてかたらひ侍りけるを、夜 あけてかへりけるを人見てささやきければ、その女のもとにつか はしける 坂上つねかげ 八四三|八四四鏡山あけてきつれば秋ぎりのけさやたつらんあふみてふなは あひしりて侍る女の、人にあだなたち侍りけるに、つかはしける 平まれよの朝臣 八四四|八四五枝もなく人にをらるる女郎花ねをだにのこせうゑしわがため 人のもとにまかりて侍るに、よびいれねばすのこにふしあかして、 つかはしける 藤原成国 八四五|八四六秋の田のかりそめぶしもしてけるかいたづらいねをなににつままし 平かねきがやうやうかれがたになりにければ、つかはしける 中務 八四六|八四七秋風の吹くにつけてもとはぬかな荻の葉ならばおとはしてまし 年月をへてせうそこし侍りける人につかはしける よみ人しらず 八四七|八四八君見ずていく世へぬらん年月のふるとともにもおつるなみだか 女につかはしける 八四八|八四九中中に思ひかけては唐衣身になれぬをぞうらむべらなる 返し 八四九|八五〇怨むともかけてこそみめ唐衣身になれぬればふりぬとかきく 人につかはしける 八五〇|八五一なげけどもかひなかりけり世中になににくやしく思ひそめけむ わすれがたになり侍りけるをとこにつかはしける 承香殿中納言 八五一|八五二こぬ人を松のえにふる白雪のきえこそかへれくゆる思ひに わすれ侍りにける女につかはしける よみ人しらず 八五二|八五三菊の花うつる心をおくしもにかへりぬべくもおもほゆるかな 返し 八五三|八五四今はとてうつりはてにし菊の花かへる色をばたれかみるべき 人のむすめにいとしのびてかよひ侍りけるに、けしきを見ておや のまもりければ、五月ながあめのころつかはしける 八五四|八五五ながめしてもりもわびぬる人めかないつかくもまのあらんとすらん まだあはず侍りける女のもとに、しぬべしといへりければ、返事 にはやしねかしといへりければ、又つかはしける 八五五|八五六おなじくは君とならびの池にこそ身をなげつとも人にきかせめ 女につかはしける 八五六|八五七かげろふのほのめきつればゆふぐれの夢かとのみぞ身をたどりつる 返し 八五七|八五八ほのみてもめなれにけりときくからにふしかへりこそしなまほしけれ せうそこしばしばつかはしけるを、ちちはは侍りてせいし侍りけ れば、えあひ侍らで 源よしの朝臣 八五八|八五九あふみてふ方のしるべもえてしかな見るめなきことゆきてうらみん 返し 春澄善縄朝臣女 八五九|八六〇相坂の関ともらるる我なれば近江てふらん方もしられず 女のもとにつかはしける よしの朝臣 八六〇|八六一葦引の山した水のこがくれてたぎつ心をせきぞかねつる 返し よみ人しらず 八六一|八六二こがくれてたぎつ山水いづれかはめにしも見ゆるおとにこそきけ 人のもとよりかへりてつかはしける つらゆき 八六二|八六三暁のなからましかば白露のおきてわびしき別せましや 返し よみ人しらず 八六三|八六四おきて行く人の心をしらつゆの我こそまづは思ひきえぬれ 女のもとにをとこ、かくしつつ世をやつくさんたかさごのといふ 事をいひつかはしたりければ 八六四|八六五高砂の松といひつつ年をへてかはらぬ色ときかばたのまむ 人のむすめのもとにしのびつつかよひ侍りけるを、おやききつけ ていといたくいひければ、かへりてつかはしける つらゆき 八六五|八六六風をいたみくゆる煙のたちいでても猶こりずまのうらぞこひしき はじめて女のもとにつかはしける よみ人しらず 八六六|八六七いはねどもわが限なき心をば雲ゐにとほき人もしらなん 題しらず 八六七|八六八君がねにくらぶの山の郭公いづれあだなるこゑまさるらん せうそこかよはしける女、おろかなるさまに見え侍りければ 八六八|八六九こひてぬる夢ぢにかよふたましひのなるるかひなくうとききみかな 女につかはしける 八六九|八七〇かがり火にあらぬおもひのいかなれば涙の河にうきてもゆらん 人のもとにまかりてあしたにつかはしける 八七〇|八七一まちくらす日はすがのねにおもほえてあふよしもなどたまのをならん 大江千里、まかりかよひける女をおもひかれがたになりて、とほ き所にまかりにたりといはせて、ひさしうまからずなりにけり、 この女、思ひわびてねたる夜の夢にまうできたりと見えければ、 うたがひにつかはしける 八七一|八七二はかなかる夢のしるしにはかられてうつつにまくる身とやなりなん かくてつかはしたりければ、千里見侍りて、なほざりにまことに をととひなんかへりまうでこしかど、心地のなやましくてなんあ りつるとばかりいひおくりて侍りければ、かさねてつかはしける 八七二|八七三思ひねの夢といひてもやみなまし中中なにに有りとしりけん やまとのかみに侍りける時、かのくにの介藤原清秀がむすめをむ かへむとちぎりて、おほやけごとによりてあからさまに京にのぼ りたりけるほどに、このむすめ真延法師にむかへられてまかりに ければ、くににかへりてたづねてつかはしける 忠房朝臣 八七三|八七四いつしかのねになきかへりこしかどものべのあさぢは色づきにけり せうそこつかはしける女の返事に、まめやかにしもあらじなどい ひて侍りければ 八七四|八七五ひきまゆのかくふたごもりせまほしみくはこきたれてなくを見せばや ある人のむすめあまたありけるを、あねよりはじめていひ侍りけ れど、きかざりければ、三にあたる女につかはしける よみ人しらず 八七五|八七六関山の峰のすぎむらすぎゆけど近江は猶ぞはるけかりける あさただの朝臣ひさしうおともせで、ふみおこせて侍りければ 八七六|八七七思ひいでておとづれしける山びこのこたへにこりぬ心なになり いとしのびてまかりありきて 八七七|八七八まどろまぬものからうたてしかすがにうつつにもあらぬ心地のみする 返し 八七八|八七九うつつにもあらぬ心は夢なれや見てもはかなき物を思へば うづまさわたりに大輔が侍りけるにつかはしける 小野道風朝臣 八七九|八八〇限なく思ひいり日のともにのみ西の山べをながめやるかな 女五のみこに 忠房朝臣 八八〇|八八一君がなの立つにとがなき身なりせばおほよそ人になしてみましや 返し 女五のみこ 八八一|八八二たえぬると見ればあひぬる白雲のいとおほよそにおもはずもがな みくしげどのにはじめてつかはしける あつただの朝臣 八八二|八八三けふそへにくれざらめやはとおもへどもたへぬは人の心なりけり 道風しのびてまうできけるに、おやききつけてせいしければ、つ かはしける 大輔 八八三|八八四いとかくてやみぬるよりはいなづまのひかりのまにも君をみてしか 大輔がもとにまうできたりけるに、侍らざりければ、かへりて又 のあしたにつかはしける 朝忠朝臣 八八四|八八五いたづらに立帰りにし白浪のなごりに袖のひる時もなし 返し 大輔 八八五|八八六何にかは袖のぬるらん白浪のなごり有りげも見えぬ心を よしふるの朝臣に、さらにあはじとちかごとをして、又のあした につかはしける 蔵内侍 八八六|八八七ちかひても猶思ふにはまけにけりたがためをしきいのちならねば しのびてまかりけれど、あはざりければ 道風 八八七|八八八なにはめにみつとはなしにあしのねのよのみじかくてあくるわびしさ 物いはむとてまかりたりけれど、さきだちてむねもちが侍りけれ ば、はやかへりねといひいだして侍りければ 八八八|八八九かへるべき方もおぼえず涙河いづれかわたるあさせなるらむ 返し 大輔 八八九|八九〇涙河いかなるせよりかへりけん見なるるみをもあやしかりしを 大輔がもとにつかはしける 敦忠朝臣 八九〇|八九一池水のいひいづる事のかたければみごもりながらとしぞへにける
