KKS Kanajo 2: Difference between revisions
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この歌、<ruby>天地<rt>あめつち</rt></ruby>の<ruby>開<rt>ひらけ</rt></ruby>始まりける時より出できにけり。 | この歌、<ruby>天地<rt>あめつち</rt></ruby>の<ruby>開<rt>ひらけ</rt></ruby>始まりける時より出できにけり。 | ||
(<ruby>天<rt>あま</rt></ruby>の浮橋の下にて、<ruby>女神<rt>めがみ</rt></ruby>・<ruby>男神<rt>をがみ</rt></ruby>となりたまへる事をいへる歌なり。) | (<ruby>天<rt>あま</rt></ruby>の浮橋の下にて、<ruby>女神<rt>めがみ</rt></ruby>・<ruby>男神<rt>をがみ</rt></ruby>となりたまへる事をいへる歌なり。) | ||
しか(は)あれども、世に伝はることはひさかたの<ruby>天<rt>あめ</rt></ruby>にしては、<ruby>下照姫<rt>したてるひめ</rt></ruby>に始まり、 | しか(は)あれども、世に伝はることはひさかたの<ruby>天<rt>あめ</rt></ruby>にしては、<ruby>下照姫<rt>したてるひめ</rt></ruby>に始まり、 | ||
(下照姫とは、<ruby>天稚御子<rt>あめのわかみこ</rt></ruby>の<ruby>妻<rt>め</rt></ruby>なり。<ruby>兄人<rt>せうと</rt></ruby>の神のかたち、<ruby>岡谷<rt>をかたに</rt></ruby>に移りて、<ruby>輝<rt>かかや</rt></ruby>くをよめるえびす歌なるべし。これらは文字の数も定まらず、歌の様にもあらぬことどもなり。) | (下照姫とは、<ruby>天稚御子<rt>あめのわかみこ</rt></ruby>の<ruby>妻<rt>め</rt></ruby>なり。<ruby>兄人<rt>せうと</rt></ruby>の神のかたち、<ruby>岡谷<rt>をかたに</rt></ruby>に移りて、<ruby>輝<rt>かかや</rt></ruby>くをよめるえびす歌なるべし。これらは文字の数も定まらず、歌の様にもあらぬことどもなり。) | ||
あらかねのつちにしては、<ruby>素戔嗚尊<rt>すさのをのみこと</rt></ruby>よりぞ起こりける。ちはやぶる神世には、歌の文字も定まらず、<ruby>素直<rt>すなほ</rt></ruby>にして、事の心わきがたかりけらし。人の世となりて、<ruby>素戔嗚尊<rt>すさのをのみこと</rt></ruby>よりぞ<ruby>三十<rt>みそ</rt></ruby>文字あまり一文字はよみける。 | あらかねのつちにしては、<ruby>素戔嗚尊<rt>すさのをのみこと</rt></ruby>よりぞ起こりける。ちはやぶる神世には、歌の文字も定まらず、<ruby>素直<rt>すなほ</rt></ruby>にして、事の心わきがたかりけらし。人の世となりて、<ruby>素戔嗚尊<rt>すさのをのみこと</rt></ruby>よりぞ<ruby>三十<rt>みそ</rt></ruby>文字あまり一文字はよみける。 | ||
(<ruby>素戔嗚尊<rt>すさのをのみこと</rt></ruby>は<ruby>天照御神<rt>あまてるおほむかみ</rt></ruby>の<ruby>兄<rt>このかみ</rt></ruby>なり。女と住みたまはむとて、<ruby>出雲<rt>いづも</rt></ruby>の国に宮づくりしたまふ時に、その所に<ruby>八色<rt>やいろ</rt></ruby>の雲の立つを見てよみたまへるなり。 | (<ruby>素戔嗚尊<rt>すさのをのみこと</rt></ruby>は<ruby>天照御神<rt>あまてるおほむかみ</rt></ruby>の<ruby>兄<rt>このかみ</rt></ruby>なり。女と住みたまはむとて、<ruby>出雲<rt>いづも</rt></ruby>の国に宮づくりしたまふ時に、その所に<ruby>八色<rt>やいろ</rt></ruby>の雲の立つを見てよみたまへるなり。 | ||
やくもたつ いづもやへがき つまごめに やへがきつくる そのやへがきを) | やくもたつ いづもやへがき つまごめに やへがきつくる そのやへがきを) | ||
Revision as of 18:15, 9 December 2025
Text
この歌、天地の開始まりける時より出できにけり。
(天の浮橋の下にて、女神・男神となりたまへる事をいへる歌なり。)
しか(は)あれども、世に伝はることはひさかたの天にしては、下照姫に始まり、
(下照姫とは、天稚御子の妻なり。兄人の神のかたち、岡谷に移りて、輝くをよめるえびす歌なるべし。これらは文字の数も定まらず、歌の様にもあらぬことどもなり。)
あらかねのつちにしては、素戔嗚尊よりぞ起こりける。ちはやぶる神世には、歌の文字も定まらず、素直にして、事の心わきがたかりけらし。人の世となりて、素戔嗚尊よりぞ三十文字あまり一文字はよみける。
(素戔嗚尊は天照御神の兄なり。女と住みたまはむとて、出雲の国に宮づくりしたまふ時に、その所に八色の雲の立つを見てよみたまへるなり。
やくもたつ いづもやへがき つまごめに やへがきつくる そのやへがきを)
